愛と訓練のワーネバブログ「愛と訓練のワーネバ劇場」の出張ブログです。

| CALENDAR | RECOMMEND | ENTRY | COMMENT | TRACKBACK | CATEGORY | ARCHIVE | LINK | PROFILE | OTHERS |
ぐうたらジャム国・PCロア編、その39 01:00
0
    4代目ロア編、その39です。
    *

    547年の続きです。

    17日。
    ロアの19歳の誕生日です。
    19歳は節目の年。13歳の時と同じように、服が変わることはありませんが、少しは威厳を出してみようと髭を生やしてみることにしました。

    ロア
    (…正直どんなふうに手入れすればいいのか分からん…が、まあまあか?)

    …娘達からは、「何その髭、不潔!」と嫌がられそうな気もするけど。

    ロア
    (まあ、いいか)

    そんなふうに思いながら、皆のところへ行くと、ロアの気配に気付いて振り返ったフッラが、そのまま固まりました。

    フッラ
    「!!!!!」
    ロア
    (な、なんか前にも同じようなことがあったような…)
    フッラ
    「と、とっても、似合ってます…!」
    ロア
    「そ、そう?」

    フッラはこくこくと何度も頷いています。
    その後朝食にやってきた、娘達からもそんなに評判が悪くないようで、ほっとしました。


    20日。
    ベルカナが朝からそわそわしていました。

    ロア
    「どこかでかけるのか?」
    ベルカナ
    「うん、エナコンに投票に行くの」
    ロア
    (ああ、そうか20日だっけ)

    いつものように投票してから、大通りに行くと、そこにはそわそわしているベルカナの姿がありました。
    そして、そのベルカナに声をかける若者の姿

    ロア
    「!!!!」

    彼が、前に話に聞いたジマナァム家の――ベルカナの恋人なのでしょう。
    二人は楽しそうにバスの浜のほうへと向かっていきました。

    ロア
    (…さすがに跡をつけるのもな…)

    それに、実際前にフッラから聞いたとおり、感じの良さそうな子です。

    ロア
    (そうだよな、デイウッドさんの息子さんだもんな)

    複雑ではありましたが、応援しようと思ったのでした。

    ちなみにミスター&ミスプルトは相変わらず男性は兄フィロ、女性は姪っ子のセピアになりました。

    ロア
    「これで何度目になるんだ?」
    フィロ
    「どうだろう…、もう覚えてないよ。俺はいつでも他の人に譲る気まんまんなんだけどね」

    今はフィロのライバルに成り得るような若者があまりいないようです。


    翌21日。
    叔父のクリスティンが亡くなり、葬儀に出席しました。
    クリスティンは、母方の叔父ですが、ロア達とのほうが年が近いのもあり、兄のように接していました。故カロンと同じ年で、まだ21歳です。
    昔は職場が同じでよく姿を見ていたこと、そして、一度だけイム争奪戦で闘ったことが思い出に残っています。
    今年、ミダショルグ長に選ばれて、これからの活躍を期待されていた人でした。

    ロア
    (もっと戦ってみたかった…)

    兄もそうでしたが、こんなにも早い死が残念でなりません。


    *


    22日。
    リーグでストークとの試合だったのですが、ストークが遅刻してきて、不戦勝してしまいました。

    ストーク
    「いやいや、ごめんね」
    ロア
    「それは別にいいんですけど、何かあったんですか?」
    ストーク
    「ああ、うん。実は娘が婚約してね」
    ロア
    「へえ! おめでたいじゃないですか、おめでとうございます」
    ストーク
    「それで今朝、話を聞いてたんだけど、すっかり試合のことを忘れてて、それでこの有様というわけだ」
    ロア
    「はは、なるほど。でも、良かったですね。式は25日ですか?」
    ストーク
    「そうだよ」
    ロア
    「そうか。だけど、ストークさんも、もうすぐおじいさんになるってことですね」
    ストーク
    「あ。そうかぁ…そうだよね…(頭抱え)おじいちゃん、って呼ばれるのか…まだ若いつもりだったんだけど」
    ロア
    「はは」
    ストーク
    「って、おい、ロア、他人事じゃないぞ。お前だって子供が結婚して子供できたら、立派な"おじいちゃん"なんだから」
    ロア
    「!」

    …。

    そうでした。

    この後の25日の午後。
    無事にストークの娘は式を挙げたのでした。


    *


    29日。
    フッラとデートです。
    いつもの通り、温泉でのんびり浸かっていました。

    フッラ
    「来年はアンスールも成人ですね」
    ロア
    「ああ、早いもんだな」
    フッラ
    「その次の年にはフェオも。ベルカナも恋人がいるし、このまま結婚するんでしょうね…」

    そこはまだ複雑ではあるのですが、フッラは普通に喜んでいるようです。
    フッラは相手の男性のことが気に入っているようだし、それに男女の差かもしれません。

    ロア
    「なあ、フッラ」
    フッラ
    「なんでしょう、ロアさん」
    ロア
    「こんなこと、今更聞くのもなんだけど、俺と結婚して良かった?」
    フッラ
    「な、なにかあったんですか、ロアさん?」

    フッラが不安そうにロアの顔を覗き込みます。

    フッラ
    「私、もしかして何かロアさんの気に障るようなことをやってしまったのでしょうか…」
    ロア
    「いや、そんなことはまったくないよ。ただ、俺、ウルグ長やったりショルグ長やったり、結構好き勝手にやってきたから。君は良かったのかなって」
    フッラ
    「そうでしたか…。ロアさん、私のことを気遣って下さってありがとうございます。だけど、私の気持ちは前にも言った通りですから」

    フッラは真剣な眼差しでロアを見つめます。

    フッラ
    「あなたの夢は、私の夢です。あなたがそんなふうに活躍されている姿を見ているのが、私の幸せです」
    ロア
    「…そうか。ならいいんだ」
    フッラ
    「はい。それよりも、私のほうこそ心配です…私は、ちゃんとやれているのかどうか…」
    ロア
    「何言ってるんだ。充分すぎるくらいだよ」

    今更ですが、そんなふうに言うのは照れてしまいます。

    が。

    その後にフッラが見せた笑顔。

    その笑顔が、若い頃の笑顔と全く変わっていないのを見て、ロアは安心したのでした。



    *


    フッラと別れて、ロアは1人、ワクト神殿にいました。

    ロアが成人してから、12年間。
    その間に、本当にたくさんのことがありました。

    理不尽な許婚の話から始まって。

    フッラとの出会い。
    自分の結婚。
    母の死、義父の死。
    子供達の誕生。
    憧れの人との初めての対決。
    議長就任。

    それ以外にも、たくさんの出会いと別れがありました。


    その思い出を、ロアは今でも鮮明に思い出すことができます。


    来年の頭、アンスールが成人します。
    アンスールには、これから先、まだたくさんの可能性に満ちた未来が待っているのです。
    ロアが成人した時と同じように。
    きっと未来に向けて、あの子は期待に胸を膨らませていることでしょう。

    アンスールの思うように人生を歩んでいってもらいたい。
    ロアのように、フェイズという目標を見つけて、その目標に向かっていく生き方でもいい。
    あるいは全く別の生き方でもいい。

    ロア
    (どうか、後悔だけはしないように)

    いや、アンスールだけではありません。
    ベルカナも、エオローも、フェオも。


    子供達の人生が彼らにとって素晴らしいものとなりますように。


    ロアはそんなふうにワクトに祈ったのでした。


    ←前に戻る / あとがき→
    | ぐうたらジャム国 | comments(0) | - | posted by ルシマ - -
    Comment








    << NEW | TOP | OLD>>