愛と訓練のワーネバブログ「愛と訓練のワーネバ劇場」の出張ブログです。

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ぐうたらジャム国・PCロア編、その12 02:00
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    4代目ロア編、その12です。
    *

    536年の続きです。

    10日。
    フッラとデートしました。
    手を繋いでもいい?と聞いたら、顔を赤くして、頷いてくれました。

    そして、この日、ジマ杯の決勝が行われたのですが、前回優勝者が不在で、勝ちあがっていた母リカリアが優勝し、賞品のワパヌヌを持って帰ってきました。

    メジ
    「30個、凄いね…!」
    リカリア
    「そうかしら?」
    メジ
    「僕、こんなにたくさんのワパヌヌ、見たことないよ!」
    カロン
    「母さん、よく優勝してくるからな。もう日常茶飯事かも」
    リカリア
    「そうね、私のお父さんも、よく優勝して持って帰ってきたから」
    メジ
    「はは、そっかぁ、僕のところとは次元が違うなぁ…」
    アトル
    「…」
    リカリア
    「とはいっても、前年のコーク杯ではフェイズに負けちゃったから、カビチを持って帰ってこられなかったけどね」

    そこで、親しげに母がフェイズの名前を呼んで、瞬間「あ」と思いましたが。
    実は母のリカリアとフェイズは「いとこ」に当たります。
    昨年亡くなった祖母アヤメと、フェイズの母ハーガソン(彼女も既に亡くなっています)が姉妹に当たるのです。
    その繋がりで、ロアはフェイズのことを少なからず知っておりました。
    その存在を大きくしたのは、やはり昨年のコーク杯優勝ですが。

    ロア
    「母さん、フェイズさんとの試合、どうだった? 強い?」
    リカリア
    「…そうね、確かに強いわ。まだまだ強くなりそうだし、将来が楽しみよ。だけど」
    ロア
    「だけど?」
    リカリア
    「あの子、あの若さにしては、少し頭が固いというか」
    ロア
    「え?」
    リカリア
    「それが武術でも出るのかしらね。頭で考えすぎだわ。もう少し、直感的に動いてもいいと思うけれどね。まあ、それはあの子も分かってるでしょうけど」

    意外な評価にロアは驚きます。
    これまで何度も大会に出てる人の意見はやはり違うものだ、と思いました。
    ロアはDリーグに上がったばかりでとにもかくにも経験がありません。

    リカリア
    「あ、そのワパヌヌ、適当に使っちゃっていいわよ」
    メジ
    「え、いいのかい?(顔が輝く)」
    リカリア
    「ええ。ワパヌヌスープでも、焼きワパヌヌでも、ワパヌヌの茸煮でもなんでも」
    メジ
    「う、うん、明日腕によりをかけて作るよ!」
    リカリア
    「楽しみにしてるわ」
    アトル
    「…」

    メジは料理が好きらしく、再婚してからというものの、炊事は殆ど彼がやっています。
    たくさんのワパヌヌを前に顔が輝かせるメジとは対照的に、アトルは冷めた目でメジを見つめてました。

    *

    翌11日。

    ロア
    (あ!)

    浜に走りこみにきたら、カロンとジュリアがデートしている現場に丁度遭遇してしまいました。

    ジュリア
    「もう、カロンってば、何言ってるのっ」
    カロン
    「だってなぁ」

    カロンはジュリアの肩を寄せて笑っています。
    ジュリアも相変わらずカロンの横で幸せそうに笑っています。
    ああ、上手くいってるんだな、と思いました。

    気付かれないように、そっと後にしました。

    しかし。
    ああいうのを見せられると、どうももやもやするというか、フッラの顔を見にいきたくなって仕方なくなってきます。
    だけど、ただ会いに行く、というのも少し恥ずかしいものがあります。

    ロア
    (…何かをプレゼントするついでに、とか)

    だけど、何をプレゼントすると喜んでもらえるのかさっぱり分かりません。
    とりあえず市場に行っていろいろと見てみましたが、ぴんとくるものがありませんでした。

    ロア
    (強いて言うなら、レストの調べ辺りが喜んでもらえそうかな、と思うけど…)

    ああでもないこうでもない、と悩んで歩いていると、個人商店に並んでいる商品が目に留まりました。


    「えほんの箱」


    ロア
    (…そういえば、子供の頃の誕生日に貰ったものがあったな…)

    自宅へと戻り、机にしまってあったそれを取り出します。

    ロア
    (…行ってみるか)

    仕事が終わった後、彼女の自宅へと向かいます。

    フッラ
    「あ、ロアさん!」
    ロア
    「こんばんは、仕事お疲れ」
    フッラ
    「何かありましたか…?」
    ロア
    「うん、ちょっとフッラに渡したいものがあって」

    持っていた絵本をフッラに渡します。

    フッラ
    「これは…?」
    ロア
    「絵のことはよく分からないけど、綺麗な絵だなと思って。あ、中身はワクト神話みたいだったよ。子供向きに書かれた簡単なものだけど」
    フッラ
    「神話の…あ、本当…凄く可愛い絵ですね…(ぺらぺらとめくっている)」
    ロア
    「それ、フッラにあげるよ」
    フッラ
    「え? いいんですか?」
    ロア
    「うん、俺からのプレゼントってことで…こんなもので悪いけど」
    フッラ
    「ううんううん! 凄く嬉しいです…!」

    意外や意外、フッラはこれ以上ない笑顔を見せてくれました。

    ロア
    (やっぱりこういうものが好きなのかな)
    フッラ
    「ロアさん、ありがとう…」
    ロア
    「…俺はフッラのそんな笑顔が見られたのが凄く嬉しいけど(ぼそ)」
    フッラ
    「え…?」
    ロア
    「いいや。喜んでもらえて嬉しいよ」
    フッラ
    「…。…あ、この本、もしかしてロアさんが小さい頃に読んでました?」
    ロア
    「え、どうして?」
    フッラ
    「ほら、ここの隅に小さく名前が…」
    ロア
    「えっ!?」

    どうやら、兄弟が多かったためか、誰が誰のものか分かるように、母か父が小さく書き入れていたようです。

    フッラ
    「そっか、ロアさんが読んでた本なんですね…」
    ロア
    (う、うわー。滝汗)
    フッラ
    「大切にされてたんですよね…。(表紙を触れながら)この本を見てると、凄くよく分かります…」
    ロア
    「ま、まあ、うん。そうだね」
    フッラ
    「(本をぎゅっとして)大切にしますね。本当にありがとうございます…」


    …どうやらフッラは更に喜んでくれたようです。
    よく分かりませんが、とにかくロアはほっとしました。


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